大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和27(あ)2138 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人井出正敏の上告趣意第一点及び第二点について。

論旨は単なる訴訟法違反の主張であつて適法な上告理由とならない。(原判決は

起訴状記載の三個の事実を包括一罪と認定して焼酎の原料たる醪の総量をも表示し

たために、起訴状とはその表現が多少異なつているけれども、基本的事実関係及び

訴因は同一と認められるから、所論のような違法はない。)

同第三点について。

論旨は事実誤認の主張に帰し適法な上告理由とならない。

同第四点について。

原判決は被告人の自白を唯一の証拠として有罪を認定したのではなく、これを補

強するに足る他の証拠をも挙示しているのであるから、所論違憲の主張はその前提

を欠き採用することができない。

同第五点について。

かりに最低限度の生活すら営み得ないで罪を犯したとしても、その行為が憲法二

五条一項の規定によつて正当化され或は実刑を免れるわけのものでないこと、当裁

判所の判例(昭和二三年(れ)第六三五号同年一〇月一六日第二小法廷判決、なお

昭和二二年(れ)第二〇五号同二三年九月二九日大法廷判決参照)の示すとおりで

ある。論旨の理由なきことは右の判例に照らして明らかである。

また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条、一八一条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決す

る。

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昭和二八年一〇月一三日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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